吉永小百合さんに聞く被爆80年 もう一度原点に、一人一人が考えて
被爆80年の今は間違いなく、悪い方に行っていますよね。いろんな国が核兵器を使うぞっていう脅しをかけていることに対して、憤りを覚えます。本当の悲惨さというか、想像に絶することが起きるということを、為政者の方たちは知らないんじゃないかと。残念というより、信じられないっていう思いが強いですね。
実際に被爆された方々の思いを踏みにじっていると思います。昨年、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)がノーベル平和賞を受賞しました。もう一度みんなに理解してもらおうと意欲に燃えてらっしゃる。私たちがもっともっと反応して、核兵器は絶対に使っちゃいけないと、一人一人が自覚して声を出していくことが大事だと改めて思いました。
広島?長崎への原爆投下を正当化するようなトランプ米大統領の発言も、本当のことを知らないでおっしゃっているんだっていうふうに思います。それがとても残念ですし、もっと日本の政府も、そういう発言に対してはきちっと言葉を返してほしいと思います。
もう一度、原点に返って、80年前に何が起こったのか、みんなで考えないといけない。そこから自分たちはどう生きてきたかということを思い返して、これからにつなげていく。一人一人が自分に出来ることを考えていくことはとても大事だと思います。日本人として、忘れてはいけないことを思い出してほしい。
世界中で核兵器に対する脅威っていうのを、発言をしていかなきゃいけない。特に日本が、素知らぬ顔をしているようなことは絶対いけない。私たちがしっかりしなきゃいけない、と感じますね。
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